理無き恋とは
こんにちは。岸恵子さんの「わりなき恋」の朗読とフリートークに
行ってまいりました。岸恵子さんに興味を持ったのは、風呂場で骨折しても何事もなかったように
撮影に出かけるような芯の強さに女が一人で外国で生きるってまさにこういうことだなと親近感がわいたからです。
初日だったので、写真とトークが合わないところが何か所がありましたが、
私は佐田啓二さんや池部良さんのお顔が若いスタッフだとわからないなのかなと思いました。
「わりなき恋」は高齢者でも恋愛はするし、逆に豊かになった人生の分だけ
打てば響くような感性の人に出会ったら若い時より恋に溺れてしまうのかなと思わせる小説でした。
その小説にはプラハの春の革命や東北大震災、北米の日系収容所の話などが出てきて
むしろそういった社会出来事がメインのお話でした。
自分も911の直後プラハで悲しみをたたえてかつてビロード革命があった広場で
花束を手向ける人々を見ているのでこの本は興味がわきました。
後半は唯一翻訳をしてみようと思ったパリのおばあさんについても話してらっしゃいましたが、
この絵本は「風が吹くとき」という核シェルターの話を絵本に綴っているような
75歳くらいになって老いて孤独になっていくユダヤ女性のリアルを書いていてそれもよかったです。
しかもこの女性はユダヤ人アウシュビッツに家族を連れていかれた過去もあるのに淡々と日常を
過ごすお話です。
とても参考になると思いましたので、少し先を生きている女性のお話も聞いてみてください。